防災ism

震災経験ゼロの東大生二人。「防災」ブログ始めました。

簡易トイレ使ってみた。

 

どうもこんにちは。折口です。

 
「被災生活を送るに当たって、一体どんな問題が生じうるか?」と聞かれて、
まず思い付くのは、
「食糧問題」や「住居問題」など、
「衣食住」に関するものだと思います。
 
しかし、それらの問題の解決のために、まず取り組まなければならない根本的な問題として衛生問題が挙げられます。
 
衛生状態が悪いところでは、食品の品質が落ちるため、食中毒などの危険性が上がりますし、そもそも居住することが困難です。
これでは元も子もないですね。
 
そこで今回は、
「衛生問題」の解決には決して欠かせない、震災時のマストアイテム、
非常用簡易トイレ
を体験してみました!
 
先に言っておきます。
汚い話や汚い写真は掲載しておりません。(笑)
安心してください。
 
あくまで震災時のシュミレーションとしての検証なのでね。(笑)
 
では早速参りましょう!
 
 
今回検証したのはこちらの商品です。
 
 
『サッと固まる 抗菌非常用トイレ』

f:id:bowsa-ism:20160816130445j:image

アマゾンで検索をかけるとまずこれが出てきました。
値段は3350円でした。結構しますね。(笑)
 
 
 
中身はこんな感じ。

f:id:bowsa-ism:20160816130506j:image

45リットルの袋が10枚入ったセットが3つと、活性炭入りの凝固剤が30個入っていました。

f:id:bowsa-ism:20160816130432j:image

説明書に依りますと、凝固剤はその名の通り、汚物をジェル状に固まらせるため、そのままゴミとして廃棄することが可能だそうです。
また、銀が配合されているので、大腸菌黄色ブドウ球菌の繁殖を抑えることが出来るのだそう。
黄色ブドウ球菌って、よく耳にしますよね。
食中毒や、廃血病などの感染症の原因になる、ばい菌です。
 
結局、廃棄した後の衛生面を考えると、「固まる」ってことはやっぱり大事。
 
避難生活が長引いた場合を考えると、やはり非常用トイレはマストアイテムでしょう。
 
◎使用方法

f:id:bowsa-ism:20160816130516j:image

 
説明書によると、使用方法は以下の通り。
 
①便器と便座の間に袋をはさみ、
②便座を下ろし、しっかり固定します。 
③用を足した後、袋を破って中の凝固剤をふりかけて、
④袋を縛って廃棄するだけです。
 
便器と便座の間に挟むんですね。
当たり前のことなのかもしれませんが、ちょっぴり意外でした。
 
しかし、説明書にあるような
旅行、ドライブ、キャンプ、アウトドア時にはどうするんでしょう(笑)
やっぱり気合ですかね。はい。
 
それはさておき、(笑)

f:id:bowsa-ism:20160816130455j:image

早速自宅のトイレに設置してみました。
説明書の手順通り、ここまでなんなくやりこなした私。
袋の設置はベッドメーキングのシーツ敷きみたいで楽しかったですし(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
しかしここで突然我に返りました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「怖い。」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
異常に怖い。
 
 
用をたす時。
袋を取り出すとき。
袋を縛るとき。
 
 
そしてなにより、
 
 
 
 
 
今日はゴミの日ではありません。
ゴミの日は明日です。
 
 
 
しかしある程度の時間を取って検証できる日は今日しかない。
それらのことが一気に脳内を駆け巡った私。
 
そもそも、怖いと思うのも当然です。
日常に突如、「非」日常が割り込んでくる不快さ。落ち着きのなさ。
何とも形容しがたい。
 
しかしやるしかありません!
 
「は、はやくしないと、学校に遅刻するぞ!!し、しっかりしろ、おれ!!」(汗) 
※検証したのは平日の朝でした。(笑)
 
 
 
なんとかそう自分に言い聞かせた私は
意を決して便座に坐りました。
 
 
 
脇汗が半端じゃないです
目の前がチカチカしました。ホントです。下で待っているのが便器ではなくて、袋であるという事実にうまく向き合うことができません。
かなり気分がわるくなりました。。。
 
 
◎使用後の感想
 
真面目な話、
簡易トイレを使う際の
精神的な負担は思ったより大きいです。
ぼくは昔、アフリカで1か月生活したことがあり、
その時もトイレの問題で困りましたが、
 
今回は違いました。
 
アフリカでは、最初こそ苦労しましたが、現地に行く前にある程度の覚悟を決めていた上、実際そのような生活に長期間曝されたことで、案外たやすく乗り越えることができました。
 
しかし、災害時はこれと全く違うとおもいます。
 
昨日まで当たり前だったことが突然当たり前ではなくなります。
 
そのときのショックたるや。
 
殊に日本において、その落差は激しいとおもいます。
 
その意味では、今回の検証の価値はあながち小さくないのではないでしょうか。(笑)
 
あと、言ってしまっては身もふたもないかもしれませんが、
やはりにおいは気になります。
人間ですから、これは仕方のないことですが、精神的にくるものは少なからずあります。
 
ここに関しては、
思い切って割りきる他ない気がします。
 
しかし、負担を軽減するために、色々改善する余地は沢山あるな、と思いました。
今度このことについても書いてみたいなぁと思います。
 
 
◎おわりに
 
すべての過程を終えた私。
こんなに神経使った朝はいまだ嘗てありません。
 
 
 
乗る気がしないものの、授業の出席点が必要な私。
この日は、浮かない顔つきで、しぶしぶ大学に向かったのでした。